当社から乾汽船株式会社取締役会宛の事前質問状

更新日:2019年10月28日


20191028

乾汽船株式会社 取締役各位

 

アルファレオホールディングス合同会社

職務執行者 渡邊章行

 

臨時株主総会への事前質問状

 

 2019年11月4日(月)に開催される、乾汽船株式会社(以下、「貴社」)臨時株主総会に先立ち、会社法第314条に基づく事前質問状を提出致します。この質問は、株主総会の目的事項に関係します。また、説明(回答)をすることにより、株主の共同の利益が促進されることはあっても害されることはありませんし、貴社その他の者の権利が侵害されることもありません。説明(回答)をしないことに正当な理由はないと考えますので、具体的な内容を伴う回答を求めます。また、公平な情報開示の観点から株主総会にご出席されない株主の皆様も平等に確認できるよう、本書面受領後速やかに事前質問状を受領したこと及びその内容(下記質問事項全て)を貴社ウェブサイト上に公開し、さらに2019111日(金)の午後5時までに貴社ウェブサイト上にて回答を公開することを求めます。

 

貴社は、20186月の株主総会直後の20188月に発表された20193月期第一四半期決算から下方修正を発表し、2017年発表の中期経営計画では資産計上を予定していたバラスト水処理装置を一括費用計上する等で中間期にも大幅な下方修正を行い、最終的には僅か1年での繰延税金資産の取崩しを本決算で発表し、経常赤字転落となりました。それに伴い、期首に期末配当を40円と発表していた予想配当は大幅に減配となり、合併後で最低の1株当たり1.72円の配当額となりました。それにもかかわらず、譲渡制限付き株式報酬を含めて常勤取締役報酬が前期比45%増額されています。この内、業績連動報酬は6,600万円であり、その約55%が業績連動報酬になります。(貴社発表値は40%が業績連動報酬)当期純利益は減少しているにも関わらず、常勤取締役報酬は大幅に増加しており、偏頗的に取締役に有利な報酬体系となっています。

貴社取締役会は、取締役報酬上限額の必要性とその決定方法について、2019114日開催の臨時株主総会招集通知にて、取締役報酬の一部は業績に連動しているため取締役報酬限度額にも相応の幅が必要であり、取締役増員の可能性もあること等の理由から報酬総額の引下げには反対すると発表しています。貴社取締役会の反対意見については、以下の理由により、到底納得できるものではないと言わざるを得ません。

120193月期純利益は前期比65%の減益であったにも関わらず、取締役報酬は前期比45%も増加し、常勤取締役の報酬総額の5割以上が業績連動報酬となっています。

2)取締役の増員可能性に関して、20183月のIR面談時に乾康之氏は取締役増員に関して「社員の成長を待っている」、「常勤は1人でもいい位」と発言しており、そもそも乾康之氏には取締役増員の考えはなく、仮に取締役が増員されるのであれば、取締役増員の株主総会の際に、同時に取締役報酬上限額の変更を行なえば足ります。

3)統合前の旧乾汽船(東証第一部9113)の取締役の報酬は、世間水準および経営内容、従業員とのバランスを考慮して決定され、賞与に関しては明確な計算方法を公表し、株主総会の決議を経て決定されていました。客観性、透明性がある計算方法であり、株主と公平な報酬体系でした。それにもかかわらず、統合後は敢えて旧乾汽船で開示していた報酬計算方法を開示せず、不透明な報酬体系で高額な取締役報酬を享受しています。以前は開示されていた情報が非開示となっています。

420082月の定時株主総会で取締役報酬等の上限額(年額)2億円が決議されていますが、この報酬上限額は統合前のイヌイ倉庫(東証第二部9308)時代に決議されたもので10年以上にわたって変更されておりません。統合し役員体制も変わったにも関わらず、10年以上前の報酬上限額を利用している状況です。本来であれば、業態の変化及び社内取締役数の変化によって、現実に即した形にすることが求められます。

520186月の定時株主総会で、2億円の金銭報酬上限額とは別枠で譲渡制限付株式付与のため6,000万円の報酬枠が決議されました。過去3期の社外取締役報酬の平均額は1名当たり約700万円であるため、常勤取締役報酬上限額を計算すると23,900万円(1名当たり11,950万円)になります。海運同業他社と比較して、貴社の常勤取締役1名当たりの報酬上限額は2倍以上となっています。

6)指名・報酬委員会の委員長は川崎清隆氏、委員は乾康之氏及び苦瀬博仁氏で構成されていますが、20198月のIR面談時に委員長は誰かとの当社質問に対し乾康之氏は「自身が委員長である」発言をされました。その後、同席した職員より訂正を促され、川崎清隆氏が委員長である旨を訂正されましたが、指名・報酬委員会は乾康之氏自身が委員長であると誤認をするような、形式的な委員会にすぎません。

 

以上より、株主総会の目的事項である取締役の報酬総額(年額)の引下げの議案の賛否を合理的判断のために下記質問事項について具体的に回答頂きたいと存じます。尚、取締役が下記質問事項について具体的な説明及び開示を拒否することは株主に対する説明責任放棄を構成するものと考えます。

 

(1)  20193月期に支払われた乾康之氏、乾隆志氏それぞれの取締役の報酬の総額及びその内訳(固定報酬と業績連動報酬)をご開示頂きたい。

(2)  役員報酬会議及び取締役会で決定された20193月期の常勤取締役報酬(金銭報酬及び譲渡制限付株式報酬)に関して具体的な取締役報酬の計算方法をご開示頂きたい。

(3)  201812月に設置された指名・報酬委員会について、設置以降に決定された具体的な取締役報酬額の計算方法をご開示頂きたい。

(4)  既に決定している、20203月期の常勤取締役報酬の総額及びその内訳(金銭報酬と業績連動金銭報酬)をご開示頂きたい。

 

なお、個人のプライバシーや1億円以上の報酬を受領していない等の理由から取締役報酬の個別開示がなされない可能性がありますが、取締役報酬が本臨時株主総会の目的事項になっていることを踏まえれば、開示を行うことが株主の共同の利益に資すると考えます。さらに、具体的な取締役報酬の計算方法について、旧乾汽船で開示されていたように具体的計算根拠をご開示頂きたいと考えます。

 

以上